【後編】




白神山地森のえきで販売されているブナ材を使った木工品





白神山地森のえきを訪れると目にする木工品があります。小さい頃から工作が大好きで、大工になるのが夢だった英雄さんの作品です。藤里町のあちらこちらに英雄さんが建築士・大工として関わった家や建物があります。一方で、多趣味な英雄さん。好きなことをしながら生き生きと元気に過ごす中嶋英雄さんに話を伺いました。









照れながらも仲良く話をする英雄さんと厚子さん





趣味を楽しむ英雄さん


英雄さん：
熊の足跡のコースター。これも作った。木の周りはレジンで固めている。木のコップを作ったりもする。木材は秋田杉、ぶな、とちなど。将棋も好きだし、釣りも好き。一人で深浦（青森県）に行くこともある。ほっけ釣りに行く。あと、藤里町では渓流釣りもやるべ。1年に2回3回いってるな。釣りさ行って、ついでに山菜とってくる。

趣味が色々ありすぎて、 なかなか休みはあるようでない。今はイワナを自分で養殖してる、横倉で。それも趣味で。横倉は水がいいから、イワナのにとって最高いい水。もともと魚っこ、好きなもんだから釣ってきたやつ生かしておきてえなあと思って、それで自分でも卵からふ化してやってみてえなあと思って、そして養殖始めたのが、もう4年くれえ前かな。

養殖所から最初まず卵を分けてもらった。養殖はむずかしい、簡単ではねえよ。卵のふ化率は何パーセントかなあ、大体５０％。半分くらい。でも孵化してからもまた死ぬもの。鳥に食べられたり。大体3日に１回くらいはイワナの様子を見に行っている。

一番ふ化した時は2000匹くらい。でもちょっと俺まずいことやってみんな死んでしまった。よかれと思って水槽を消毒して、一番悪かった。イワナが死んでいったから、病気だと思ってやったから、薄めた消毒液を入れて。したらみんな死んでしまった。今考えてみれば、あれ酸素足りなくて死んでいったんだべな。イワナの養殖は、なかなか難しい。水良くねえとやっぱだめだ。

先日、養殖したイワナを刺身にして食べた。大きさは56センチあったよな。育つまでに4年くらいかかってるな。イワナの刺身はどこでもめったに食べれねえから。小さいやつだば、輪切りにしてお吸い物。お吸い物にしても美味しいよ。







手作りの熊の手形のコースター






藤里へ旅する人へのメッセージ


英雄さん：
いや、例えばな、都会でいる人がたらがな、こっちきてこう、のんびりできるような場所があるといいよな。

厚子さん：
テレビで見たけど、都会から女の人が田舎に移住してきて狩猟の免許を取って、イノシシとか猿とか鹿とか食害にあってて、そういう動物を狩猟して細々と生活しててね。農家のおばあさんたちの農作物みんな動物が食べてしまうから、そういうの問題だって言って。

英雄さん：
猿っこ捕獲してもらって、こっちで利用すればいい（笑）。猿公園とか熊公園とか。
空いたうちもいっぺえあんだもんな。それこそな、都会の人ががこっちゃきて、暮らすときは、そういうとこでこう野菜でも作ってこうのんびり過ごせばいい。空き家をリフォームして、そういう場所を作ればいいなと思う。






妻・厚子さんへのメッセージ


英雄さん：
どっかにさ旅行でも。

厚子さん：
と思っても、なかなか。なんだか忙しいよね、生き物がいて（笑）

英雄さん：
生き物いれば、そこにばっかいる。それこそ、ほら　うちにはイワナ以外にも犬もいるし猫もいるし。まあ、じゃあお互いね、長生きすることね。









英雄さんの作品は『白神山地森のえき』で購入できる









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https://www.town.fujisato.akita.jp/kanko/notices/2496









聞き手＆書き手：徳広真理恵（とくひろ・まりえ）



藤里町ツーリズム協議会・ツーリズム地域おこし協力隊員。神奈川県川崎市生まれ。マーケティング、広告の仕事に携わってきた。自然豊かな環境を求めて夫、息子の三人で藤里町に移住。旅行と日本酒が好き。炭水化物で一番好きなものは米。

知られざる藤里の旅は、“大切なものは何か”気付かせてくれるはずです。

このコラムは聞き書きの手法で藤里町ツーリズム協議会が制作しお届けしています。

藤里町ツーリズム協議会　電話0185-79-2115


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