令和2年度森林環境譲与税の使途公表について

森林環境税および森林環境譲与税の背景

 森林の有する公益機能は、地球温暖化防止のみならず、国土の保全や水源のかん養等、広く恩恵を与えるものですが、森林所有者の高齢化や木材価格の低迷により、森林施業意欲が低下し、所有者や境界が不明な森林の増加、担い手不足等が大きな課題となっています。
 このような現状の下、平成30(2018)年5月に成立した森林経営管理法を踏まえ、温室効果ガス排出削減目標の達成や災害被害防止等を図るための森林整備等に必要な地方財源を安定的に確保するため、「森林環境譲与税」が創設されました。
 「森林環境税」は、令和6(2024)年度から国内に住所を有する個人に対して課税される国税で、市区町村において個人住民税(町県民税)と併せて一人につき年額1,000円が課税されます。その税収は、全額が「森林環境譲与税」として国から都道府県・市区町村に譲渡されます。
 なお、「森林環境譲与税」については、平成31(2019)年4月から運用が開始されており、森林経営管理法に基づき、新たな森林経営管理制度の施行とあわせ、森林現場における課題に対し、早急に対応するために譲渡されています。

使途

 令和元年度から、譲与が開始された森林環境譲与税は、間伐や人材育成・担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発等の「森林整備及びその促進に関する費用」に充てられることとされています。

使途の公表について

 市町村及び都道府県は、森林環境譲与税の使途等を公表しなければならないとされています。
(関係法令)
・森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律(抄)
第34条3項 市町村及び都道府県の長は、地方自治法第233条第3項の規定により決算を議会の認定に付したときは、遅滞なく、森林環境譲与税の使途に関する事項について、インターネットの利用その他適切な方法により公表しなければならない。

藤里町への交付額

 令和元年度 6,843千円
 令和2年度 14,544千円
 令和3年度 14,520千円(予定)

藤里町における使途

 藤里町においては、森林の大部分が地籍調査の未実施地区となり、森林経営管理法による森林整備を推進するためには、森林の所有者、境界、現況等を確認し、長い期間をかけて林地台帳の精度を上げる必要があります。そのため、令和2年度は町内の民有林における私有林(3,842ha)の経営管理状況調査(施業履歴・森林経営計画の有無・収益判定等)を行うとともに、国土調査未実施山林(矢坂地区及び米田地区 32.2ha)について、所有者の立会いによる境界確認と測量及び図面の作成を実施しました。境界明確化を行った山林は、令和3年度において意向調査を実施する予定です。
 令和2年度に活用しなかった残金は、今後、森林経営管理制度を推進するために、町による森林の調査や森林整備を行う費用に備えるため、「森林環境譲与税基金」に積み立てています。

〇令和2年度事業
充当事業 内 容 金額(千円)
経営管理状況調査及び
森林境界明確化事業
 町内の民有林における私有林(3,842ha)の経営管理状況調査(施業履歴・経営計画の有無・収益判定等を行う。

 町内の民有林における私有林のうち、国土調査未実施山林について、所有者立会いによる境界確認を実施し、測量・図面の作成を行う。
(矢坂地区及び米田地区 32.2ha)
4,407
充 当 額 合 計 4,407

譲与税歳入額 14,544千円 - 充当額 4,407千円 = 10,137千円
※10,137千円を「森林環境譲与税基金」に積み立てています。

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