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【特集】旅する藤里 「和みの湯」 前編

【前編】



 神秘的な雰囲気漂う「銚子の滝」を背景にたたずむ、自然に囲まれた旅館「湯元 和みの湯(なごみのゆ)」。源泉かけ流しの塩化物泉の温泉があり、日帰り入浴も可能です。

 この旅館のオーナー、塚本開さん、陽子さん夫妻に、旅館を始めた経緯や旅館・温泉の特徴、日常についてお話を伺いました。








和みの湯外観。左手奥に銚子の滝がある







定年前に、旅館・温泉経営へ。


  以前は「藤駒荘」という旅館で、私たちは藤里の中心にある藤琴地区に住んでいて、客としてここの温泉を利用していました。2011年(平成23)6月15日の北羽新聞に、その年の8月いっぱいで閉館されると記事が掲載されたんです。私は当時消防署に勤務していたのですが、もったいないなあと思って。病気をし、毎週のように秋田県、青森県の温泉に行き、温泉に詳しくなったころでしてね。妻(陽子さん)ももったいないと思ったようで、一人こっそり藤駒荘に来て、間もなくインターネットで売りに出ると聞いてきました。旅館業、温泉施設の経営の経験がなかったのですが、自分たちでやろうと決めました。

 

  お客さんが「この湯っこなくなって残念だな」と話していたのを聞いて、自分が定年するまでは3年なかったので、そろそろ辞めてもいいのかなあという気持ちもありました。妻には自分がやるから、消防署に勤務してと言われたけれど、ちょっとした時間があれば温泉のことを考えている自分がいたんですね。1週間考えて、8月末で消防署を退職することにしました。

 
   退職した翌日の9月1日から、すぐにオープン。妻が調理師の免許を持っていたことも幸いして、保健所手続きなども順調に済みました。でも、それからすべてが大変でしたね(笑)。たまに外国人が来るけれど、通訳はいないし、秋になるとカメムシも発生するのでこれは大変だなと。開業した年、宿泊時の食事にイワナを出そうと思って裏の池に放したのですが、集中豪雨で500匹ほとんどが逃げたりもしましたね。










塚本開さん、陽子さん夫妻。湯上りのお客さんとのおしゃべりが楽しい








朝4時から、一日が始まる。

  
泊まりのお客さんの場合、登山、渓流釣り(アユ)目的の人が多いですね。泊まっているお客さんからリクエストがあれば、午前4時前に起きて風呂に湯を入れたりしますが、何もなければ趣味で飼っている動物の世話から一日が始まります。まずは犬から、ニワトリ、アイガモ、コイ、ドジョウに餌をやって掃除。朝食をとってから、温泉の湯の温度を確認して、それから自宅に戻って、盆栽の水やり草刈り、インコ、カナリヤに餌をやって……。基本的には妻が旅館、日帰り温泉の仕事をしていますが、買いものに行く時間には私がフロントにいます。朝でも夜でもお客さんがいっぱいいれば、妻の食事の手伝いをしますよ。春は山菜、秋になればきのこを採りに行ったりもしますね。
 

  地鶏6羽を放し飼いにしていて卵があればになってしまうけれど、朝食に比内地鶏の卵がけご飯を出すようにしています。秋には、サワモダシという天然のきのこが入ったみそ汁にしたり、ハムの横には脇水で育てたクレソンを添えたり。旬を大事にして、缶詰類はなるべく出さないようにしています。秋にタケノコ出す場合は缶詰になってしまうけれど、缶詰では本当の旬の味は出せないんです。あとは、自分で採ったゼンマイを保存食にして、煮付けて出しますね。山菜の時期には、コシアブラの天ぷら、たまにタラの芽の天ぷらも。米は、秋田こまちを自分で作っています。

 夕食のメインは、きりたんぽ。夏でもです。人数が多いと、だまこもちとか、混ぜご飯になることもあるけれど。地元のきりたんぽを注文して作ってもらっています。マイタケは、世界自然遺産センター近くにある森のえきから、まいたけセンターのものをなるべく買っています。セリは自分で育てていたけど、今回はアイガモに食べらてしまったから(笑)、町内の生産者のものを買ってい ます。セリは根っこ入り。食べられることを知らない人もいるけれど、私なんかも 根っこが一番好きだなあ。








 


秋と冬では露天風呂からの景色が異なる
 







みんなが和める温泉旅館に。

 和みの湯という名前は、みんなで来て和んでもらえば。そういう感じの温泉旅館をやりたいと思ってつけました。すぐ先に銚子の滝もあるし、動物もいて、自然に囲まれているから、ゆっくりするのに最適ですよ。温泉は、ナトリウム塩化物泉でアルカリ性。元々は弱アルカリ性でしたが、pH(ペーハー)が上がってアルカリ性になったんです。美肌づくりによいと言われています。メタけい酸という天然成分が肌の新陳代謝を促進するようで、100mg以上なら美肌の湯。ここは106.5mgあるんですよ。

 
  泊まりでなくても、日帰り温泉を利用される方もいます。ここの温泉は源泉で、かけ流しだから、一回入っただけでなんかラクになったなあという人もいますね。湯治をやっているのか問い合わせもありますが、ここではやっていないんです。


  私が経営するようになってから、露天風呂を造りました。ここは滝も見えて景色がいいから、小さくてもいいと新設したんです。源泉温度がそんなに高くないので、冬は内風呂で温まってから露天を使う人が多いです。夏場は大好評ですよ。


  あと、お風呂を出た後にくつろげるスペースを変えました。薪ストーブを新設して、スペース広げて。和気あいあいと話しっこして、「あそこの自然おもしれえなあ」と思ってまた来てもらえればうれしいです。登山目的の場合、都会からのお客さんが多いので、薪ストーブが珍しいのではないかと思ってね。隣の二ツ井の安保製作所で作った、プロパンボンベを2つつなげて作ったストーブなんですよ。


(後編へつづく)

*旅する藤里「和みの湯」 後編
https://www.town.fujisato.akita.jp/kanko/notices/1784



















 

     ライター   久保田 真理
                    (くぼた・まり)

  
   ライフスタイル誌の編集者、オーストラリアでの写真留学を経て、フリーランスとして独立。国内外の取材を通じて、多様な生活や文化の魅力を発信する。秋田市生まれ、茨城・千葉育ち。趣味は、日本酒、トレイルランニング、ソウルミュージックの世界に浸ること。

 

知られざる藤里の旅は、訪れた皆様に"大切なもの"は何か気付かせてくれるはずです。


このコラムは聞き書きの手法で藤里町ツーリズム協議会が制作しお届けしています。
                                                                  藤里町ツーリズム協議会 電話0185-79-2115





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    登山にスキー、白神山地の散策など
    ほかでは味わえない大自然の遊びがいっぱい!

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    藤里の澄んだ空と水は感動の美しさ。
    露天風呂や地元の料理を楽しめます。

    風情たっぷり町の御宿
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    大量にはない、手ざわり感ある品々。
    豊かな水が生み出す自然の美味しさです。

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